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 知らぬまま過ぎ去ってた君の隣

 手放したくなかったのに

 馬鹿なことをしたのは僕なんだよ

 これじゃ苦い思い出

 ミルクがはいったチョコレートには程遠いね

 僕は君の特別になりたかった

 君の隣には僕がいて

 僕の隣で君が笑っている

 
 「はぁ・・・。うまくいった。過去一だ」

 ミルクチョコレートの担当の場所を歌い終わって、自分の歌に聞き入っていた。

 我ながら、すごいイケボ。

 絶対女の子だってわかるリスナーさんいないよね。

 ・・・ほんのちょっとだけ、気づいていてほしいなって、思った。

 「ま、無理か・・・」

 自嘲気味にふっと笑って、蘭にぃに送る。