「母さんBセット…じゃなくてピンセッ
トある?」


「鞄の中に入ってるわ。」


なんでピンセットが鞄の中に入ってい
るのかは敢えて突っ込まず、中を
探る。


あったあった。


小さな内ポケットからピンセットを取り
出すと同時に、何かがパラリと落
ちた。


「ん?なんだ?」


手に取り見てみると―――


―――――――――――――――

 ◯月×日〜△日

【韓国スターと夜明けの珈琲を飲も
う!】

―――――――――――――――


と書かれたチケットの半券が…


「この日付って…」


茂男の顔から血の毛…
血の気が引いていく。
母親が茂男を捜していたと言って
いたのは全部嘘だったのか…