あたしは慌てて立ち上がるも、時既に遅し。 木乃先生は今度は、ニヤリと黒い笑みを浮かべる。 そして硬直状態のあたしの顎をクイッと持ち上げた。 「春亜、今の行動をみんなにバラされたくなかったらーー」 あたしは、ごくりと唾を呑み込む。 「俺の女になれよ」 *** *** 次の日。 あたしはいつも通り、登校していると。 「おっはよ! 春亜!」 桂弥ちゃんが元気よく声をかけてくれた。 「あ……、お、おはよ……」