木乃先生がいつも仕事をしている、事務机。

イケナイことだと頭では分かっていた。

あの机は木乃先生専用だって。




けど、あたしはそっと事務机の椅子に腰かけた。

木乃先生の香りがする……。

そして、あたしの瞼(まぶた)はいつの間にか、とろんとして。




保健室へ誰かが近づいてくる靴音に、気づかなかった。

ーーガラッ!

戸が開いた瞬間、あたしはびっくりして跳ね起きる。

目に映ったのは、おなじく驚いている木乃先生。