バサバサと羽音が響く
夜の帳が下り澄んだ空に星が輝く。
空高く飛ぶ竜が一頭
鱗がキラリと煌めく
青く輝く竜が空から舞い降りる
風を巻き上げ竜はバルコニーに着地した。
眠れず帰りを待ち続けた男は竜に駆け寄る
竜の背から滑り降りる小さな影を見つけて
たまらず抱き締める。
「良く戻った!リューク殿…」
彼の名はリュークしかし本当はサラと言う名の可憐な少女だ。
「もう二度と一人では行かせない!」
見目美しいが、冷酷で誰もが恐る男、
竜騎士団団長 カイル・マルクス
鍛え上げられた鋼の体で優しくそっとサラを抱きしめた。