嘘になるけど、私が一番お似合いって言いたいのに。
「…由衣、」
「っ、、」
付き合ってはじめて抱きしめられた。
こんなに心地いいんだ、
次の彼女さんはきっと幸せだろうな、、
「…由衣、ごめん、、」
ああ、やっぱり別れるんだ、私たち
奏斗の体が、体温が、どんどん離れていく。
苦しくて、辛くて、泣きたくなってしまったので、俯いた
が、それは奏斗によって防がれた。
私の唇も。
「っえ、、?」
瞬時にまた抱きしめられた。
「由衣はさ、俺が由衣の事好きじゃないって勘違いしてる。」
「え?」
「今年同じクラスになった途端、一目惚れしたんだ、由衣に。
で、告白のタイミングに迷ってたら、由衣から告白してくれて。」
せっかく止まった涙が、また止まらなくなってしまった。
「うぅ、ぐすっ、
じゃ、あ、なんでデートとかしてくれなかったの?
ずっと冷たかったし、。」
自分が自己中心的なことを言っているのはわかっていた。
でも今なら話してくれそうな気がした