「うみ先生……今、恋してるのかな?
勢いがスゴすぎて訳分からなかったけど……でも、やっぱり良い先生だなぁ」
相談に乗ってくれたって事だよね?一応……。
「うん、そういうことにしておこう」
ガシャンと、掃除用具が入ったバケツ一式を揺らす私。
それを持って向かう先は……
学校隣接のプールだ。
◇遡ること30分前◇
ある日のホームルーム中に、うみ先生がポツリと呟いた。
「そういや、この学校って体育の授業でプールはないんだけど、なぜか水泳部はあるのよねぇ。
で、私が水泳部の顧問なんだけど……
プール掃除、どうしようかしら〜」
「「「(やりたくねー!)」」」
クラスの全員が全員、まるで訓練したかのような揃い具合で、瞬時に下を向く。
自分だけは指されませんようにと、手を合わせる子もいたり……。