新オリが無事に終わった5月のこと。

私とうみ先生は、放課後の廊下で話をしていた。



「結局、倉掛さんに押し付けることになっちゃたわねぇ。ごめんねぇ」

「いえ、これも学級委員の仕事だと思って頑張ります!」

「ありがとう。私も後で加勢に来るから、それまでは一人で頑張ってね」

「はーい」



「じゃあ後で」と歩くうみ先生が、振り返って私を見る。ジロジロ見た挙句「うーん?」と唸っていて……。

な、何か私に付いてますか?先生……!



「うみ先生?何か……?」

「あら、ごめんなさいね。いやね、倉掛さんってオリエンテーションの時にすごく気合い入れてたじゃない?あの気合いは、もういいのかなって」

「き、気合い……ですか」