あたしは闇をさまよっている


誰も、心の花を咲かせられない

誰一人とも……













第一章


わたしの名前は桃崎 桜(ももざき さくら)

私は今、嬉しい話を聞いた!!



嬉しい話は夜ご飯の最中にしてくれた


お父さん「桜、楓(かえで)、急で悪いんだけど、来週に転校してくれない?……」


「「「えっ?!」」」

私とお兄ちゃんと楓は、声を揃えた


別に、転校は今日が初めてではなかった


前にも何回か転校した。

でも、こんなに突然知らされたのは初めてだった


楓「なんでそんなに急なの? もっと遅くで良くない?」


お父さん「ごめん!!」

机に頭をぶつける勢いで頭を下げた



お父さん「その……急に会社から言われて……母さんと相談してみんなで行こうってことになって……。」



「あっ…、その、お父さんと一緒に行くのは嬉しいよ、だけど何でこんな急のかなって…。」

おどおどして言った。


「ほんっとにごめん。」