「…」

重い足取りで、美奈は帰路についた。暑さも、他人事のように感じる。それより、ルナの命が終りそうなことだけが、心に重くのしかかっていた。

「お姉…」

-カナシイ…?-

「…っ?」

周りを見回す。誰もいない。いるのは自分だけだ。

(何…誰なの…?)

-カナシイ…?-

「誰よ!!」

-…私-

「誰よ…誰なのよ…何処から話しかけてるのよ!!」

-ココロ-

「は…?」