自転車で家に帰っていると、学校の前で陣とヘンリに出会った。

「美奈、姉ちゃん大丈夫だったか?」

「陣…うん、何とかね」

「ジン、ずっとそればっかり」

「うるせーよ」

二人を見ていて、美奈は少し相談しようと思い、二人を自宅に誘うことにした。

「血が足りなくなってた?」

ヘンリが、眉を潜める。陣もいいような顔はしなかった。

「うん…だから、お母さんが輸血したって」

「ミナ、首に傷って言ったよね…?」

ヘンリが、首を傾げて尋ねた。美奈は、小さく頷いて答えた。

「…ドラキュラみたいだな」