これからなんの儀式が始まってしまうの、なんて思うくらいの向かい合わせ。

そしてお互いにベッドのうえにて正座。


ひとりぶん空いた隙間が、結多くんのココロの余裕らしい。



「付き合って10ヶ月と15日。待ったほうだと思いませんか、このみちゃん」



……細かい。

でもちゃんと覚えてくれているところ、私は好きなのです。



「…な、なにを、ですか…?」


「言わせる?あ、そういうプレイをご希望ってことですね了解です」


「……。」



さすが妄想の塊、男子高校生。

聞いてない。
もう都合のいいように解釈準備OK。



「では失礼しまして、」


「っ!まっって…っ!!」



こちらに寄ってこようとしたところでストップをかける。

本気だ、彼は本気の意だ……。