ざっくりいうと、今日の彼氏はどこかおかしいらしいのです。



「このみちゃん、」


「どうしたの…?」


「俺は悩んでる」


「…え?」



すると今度は真面目なトーンに変わった。

その顔を俗世間では神妙な面持ち、という。



「これ、けっこう一大事で。大変な悩みなんだけど…聞いてくれる?」


「いちだいじ…?」


「そう、思春期の男なら誰でも通過する一大事」



ええっと、どういうことでしょう…。

まさか…別れ話……?


私たちは倦怠期もなく、とくに大喧嘩もなく、お付き合いを始めてもうすぐ1年になるわけなのだけれど。


もしかして私が知らないところでそういうことを考えてたり……?



「そのためにはこのみちゃんにはベッドにて、俺と向かい合ってもらう必要があるのです」


「……なぜ、なの、ですか…?」


「あはっ」



あは、じゃないよ結多くん。