「楼夷?」

葵君がそう言ったから現実にひき戻らされた。

「ごめん。またぼーっとしてた。」

「返事は?」

すごく真剣な顔で聞かれたから言いにくかったけど

「ごめん」

そう言って走り去ろうとしたらお店の前で手をつかまれた。

「いきなり言われてもって感じだよな。じゃあまだ友達でいて絶対振り向かせてやるから。それじゃ」

そういって葵君は走ってった。