「……何、誰かに言われたの?」 「た、たとえばの話、」 「ふーん」 そんなにわかりやすかったかな、いやこんな聞き方じゃバレバレだった? 画面から目を離して、顔を上げた大野くん。 足を組んだまま、立ったりはせずそのままで。 「したいと思ったらするよ。たとえば今あんたにしたいって思ったらするし、男ってそんなもん」 「……そんなもん」 「あ、安心してよ。俺、自分に興味ない子には興味ないから」