「怒ろうかと思ったけど、あんたが来ねーなんて普通におかしいだろ。なんかあったんだろ、だからいいよ」

「……え、大野くんが優しい……?」

「何、珍しいもの見たような目で見るな」




や、だってそうでしょ。

大野くんに優しいなんてイメージなくて、いつも女の子泣かせて最低で、冷たくて性格悪い人ってイメージしかなかったんだもん。

まさか大野くんからそんな言葉聞けるとは思わなかったんだもん。



今だっていつもみたいな不機嫌さ、全く感じられなくて、言葉にトゲもなくて、意外と柔らかい人なのかもしれない。