「ごめん、高槻ではないんだけど、」




立っていたのは、那奈ではなく、私の頭から離れてくれない声の持ち主であるりっくんだった。



昨日から頭のなかでずっと再生されてるその声に心臓がドキっと高鳴ったりして。



いやでも今、二人きりでもない今、なぜ急にここに、りっくんが?普段お昼の時間とかなんて私のところに来ることまずないのに。



浮かんだ疑問の答えは、私が質問をする前にりっくんによって知らされることになる。