「少しは学習したんだ?偉いね」



子どもをあやすかのように頭を撫でられる。


また触れられてドキドキこそするけど、全然嫌じゃなくて。

私に優しく触れてくるのが、わかるから。


言葉も表情も、何をしてくるかわからないオオカミりっくんなのに、触れてくる手だけは優しくて仕方ない。



「……拒否しろって言ったのは俺だけど……俺にだけは隙見せてなよ」


「……え?」


「……なーんてね。なんでもねーよ、汐架ちゃん?」