こんな答えが返ってきて、顔が近づいてくるなんて思ってなかった。
予想外すぎて頭がこんがらがる。冗談だよって言って……?
ねえ、りっくん、だめ_______。
「……へえ」
今回は反射的に、体が動いた。
両手を顔の前に持ってきて、りっくんとの距離を遮断した。重なることなく、私の両手がりっくんの顔を隠してる。
見えない、きみの顔。いま、どんな顔してる?また意地悪に笑ってる?
恐る恐る手をどかしてみると私が遮断したその綺麗な顔と目が合う。
相変わらず意地悪そうなのに、目には優しい光が灯っていて見守るように笑ってる。
嬉しそうで、少し悲しそうにも見えて……気のせいか。