「……どーしよ。だって汐架が悪いんだもんなぁ、俺の前で隙みせるから」



このりっくんは、オオカミりっくん。りっくんは色んな自分を自由自在に操る、一瞬で変わる。


私の机に肘をついて手のひらで自身の小さい顔を支えて顔を傾けながらこちらを見つめてくる。


これもだいぶ距離が近くて、りっくんは全部わかってこうしてる。本当にずるいよ。



さっきは私が悪かったかもしれないけど、このリボンは私のものだし返してくれないと困るし……今度こそ明日から焼きそばパン走ってくれれば返すよ、みたいな?私ってば焼きそばパン引きずりすぎ?





「……ね、じゃあ……キスしよ?」