数日後、マサルに何気に聞いてみようと

マンションで待ち合わせをした。

切り出すきっかけが見つからず

昼食を食べて、ゲームして・・・

「夕方、彼女と約束があるから

 話があるなら聞くけど?」

マサルから振られて

やっと重い口を開いた。

「龍二って好きな人いるのかなぁ?」

「なんだよいきなり?」

「兄弟でそんな話しないの?」

「何、何、もしかして兄貴に惚れた?」

彼は、興味深々の口調で言い

変な笑いを浮かべ

ヒューヒューって冷やかした。

違うよ、と大きな声で否定すると

顔が赤くなっていたらしく

また、大げさに声を上げ背中を叩いた。

これ以上言い訳すると

余計に冷やかされるので

麻耶はテレビをつけて間を誤魔化した。

「本当の兄妹になったりして?」

「まさか?」

「それも、ありじゃねぇ?!」

 兄貴に聞いてみれば?」

マサルは、本当の事を知らないので

そうだね、と答え顔を歪めた。