「行かないです。もう遥輝とは会いません」


会ったら恋しくなっちゃうから。


またお互いに傷つけ合ってしまうから。


だからもう会えない。


このまま時が経ち、記憶が風化するのを待つしかない。


「絢ちゃんには遥輝が必要だと思うし、遥輝には絢ちゃんが必要だと思う。医者としても父親としても、そう思ってる」


「…だったら、遥輝はなんで私を拒むの?」


私が遥輝を苦しめるから、離れていっちゃったんだよ。


なのに、遥輝には私が必要?


そんなわけないじゃん。


「……とにかく。プラネタリウムに来てくれないかな」


ほら。


先生だって、答えらんないじゃん。


それが答えでしょ?


私を拒むのは、私といるとツラいから。


私がもうすぐ死ぬから。