蒼ちゃん、あったかいねぇ。癒される。ふふふ。


時間にしたらたぶん、数十秒。


とてつもなくシアワセな、数十秒。


ゆっくり私を離した久保田さんは、


「会いたかった、よ」


柔らかに微笑んだ。


「あ、それとこれ、おみやげ」


蒼ちゃん、プリン好き?


良かった。


偶然見つけたカフェのが、すっごくうまかったから。


蒼ちゃんと食べたかったんだ。



久保田さんが差し出してくれたビニール袋を『嬉しいです!ありがとうございます』言いながら受け取った手のひらの先が、少し触れただけでも嬉しい。