ふふふ。


蒼ちゃん、じゃあ、目、閉じようか。


そんな抗いがたい命令に、ゆっくりと従った。


触れるだけの、優しいキス。


その優しい体温に、とろけてしまいそうになる。


軽いキスひとつだけで、ココロの黒いもやもやが消えて行く。


ゆっくり目を開けたら、私を見つめる久保田さんと目が合った。


「分かったでしょ？蒼ちゃん」


そんな久保田さんのコトバに、


「はい。とても」


微笑みながら返したら、


「もう。ゲンキンだなぁ」


吹き出した久保田さんに出会えた。



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