手首を拘束されたまま、下から顔を覗き込まれた。


久保田さんの目の前に、すっかり露出してしまった私の顔。


「あー、ほっぺたも耳も、真っ赤、だねぇ」


ふふふ。


そんな余裕の声に、今度は目が開けられない。


私の全身を包む、久保田さんの声。


本当は、嬉しくて、嬉しくて、シアワセ。


蒼ちゃん。


蒼ちゃん。


目、開けて?


囁く声は、私の全身をくまなく包む。