自分1人で業務をこなしてたんだったら私はいらないだろ。

と言うか、元の場所へ戻してくれ。

「それは社長本人に言った方がいいと思いますよ」

浦井さんに言い返された私は口を閉じることしかできなかった。

本人に言ったら私がサボっていたことをバラすとか何とか言ってるし…そもそも、いろいろと脅された結果がこれである。

クソ、絶対に退職届をたたきつけて辞めてやる!

そう思っていたら、電話が鳴った。

「はい」

浦井さんは受話器を取ると、電話に出た。

それから少し会話をした後で、すぐに受話器を置いた。

「門谷さん、社長が今から打ち合わせに行くって」

「えっ、今からですか!?」

さっき出社したばかりなんですけど!?

一体、どこにそんな体力があるんだとツッコミを入れたくなった。