翌日、7時過ぎに社長にたたき起こされた私はまだ眠気が残る中で着替えを済ませた。

元シェフが作ったと言う朝ご飯は…もうさすがと言うしか他がない、そりゃそうか。

9時になって社長が昨日の夜に言っていた通り、ビューティーアドバイザーの人がきた。

テーブルのうえにズラリと一式並んでいるそれは、いわゆる“デパコス”と呼ばれているものだと言うことを私は理解した。

何かすごそうな機械で肌の水分量だとか何かいろいろなことを読み取られたり、肌の悩みや肌質をチェックして、ビューティーアドバイザーと相談して使用する基礎化粧品を決めた。

私が使用する基礎化粧品は大手化粧品会社『アロンジュ』で決まり、アイシャドウも口紅も私の肌色にあうものを各ブランドからピックアップしてもらった。

社長がブラックカードで精算を済ませると、私たちは出社したのだった。