「…何でそんなことをしたんですか?」

前にも思ったけど、社長はストーカー気質なのか?

そう思っていたら、
「ついたぞ」
と、社長がそう言ったのと同時に車が止まった。

あの話をされた後なので嫌な予感しかしないんだが…。

私、殺されるのか…?

そう思いながら車を降りると、
「行くぞ」

社長が歩き出したので彼の後を追うように私も歩いた。

しばらく歩いていると、
「ここだ」

社長が立ち止まったので視線を向けると、私は驚いた。

「すごい…」

そこに広がっていたのは、一面の紫陽花だった。

青に紫、白、ピンクと色とりどりの紫陽花がキレイに咲いている。

「どうしても君に見せたかったんだ」

紫陽花に見とれていたら社長が言った。