綺麗な少し角ばってる字が、

気持ちの深さを、
悲しみの重さを、
思いやる優しさを、

語ってる。



私は涙を拭い、部屋を飛び出した。

階段を駆け降り、リビングのドアを勢いよく開ける。



「お父さん!!」



小さい子供のように抱き着く私を、
泣きわめく私を、
ただ黙って抱きしめてくれた。





完。