翌朝。

いつも通りの時間に瑠奈が出勤した。

私は瑠奈に借りている洋服に着替える。

洋服とか荷物をまとめて出てこなかったから、基本、必要なものは瑠奈に借りている。

でも、メイク道具とかはさすがに自分で買った。


メイクも済ませ、私は出かける準備をする。

鞄の中には財布と携帯と、悠からもらった手紙が入っている。


よし……。

私は合鍵をもって玄関を出た。

鍵を閉めたことを確認してから、歩き出す。

真夏の太陽がジリジリと肌にあたって痛いくらいだ。

セミの鳴き声が余計に、夏なんだなぁ、と感じさせてくる。


夏は嫌いじゃないけど、これだけ暑いと参ってしまう。

帽子、かぶってくればよかったかなぁ……。


私の行きたいところは本屋さん。

本屋さんまで歩いて5分の距離。

歩いて5分は近いけれど、この暑さの中歩くのはしんどい。