……メロンソーダ、かぁ。


洗面所の鏡に映った自分を見た。白いブラウスの肩口にあるフリルに粒を残している緑色のシミ。あっという間に連れ戻されてしまった自分が情けなかった。


……また泉につらい顔させちゃったなぁ。


さっきの泉があの時に重なるから、余計に引きずられそうになる思考を、頭を振って追い払った。

鏡で確認しながら、髪や頬に水をつけて少し撫でれば、ベタつきはきれいになくなった。

肩に残るシミはここで洗うわけにもいかないので、そのままにしてお手洗いを出た。


外で待ってくてくれるはずの真由ちゃんをきょろきょろと探す。

あ、いた…と、少し離れたところの壁際に立っているのを見つけて近寄ろうとすれば、その隣にいる人が目に入って、足が止まった。