「でも、莉世は一応彼氏できたじゃん」
「あ、それ、言わないで……。もう自分の馬鹿さ加減に打ちのめされるから……」
「あはは、でも、私もそう思うよー」
「ヒドッ！……やっぱり、思ってた？」
「そりゃそーでしょ」
「うう……反省しています」
俯くしかない私に、真由ちゃんは明るく笑ってよしよしと頭を撫でてくれた。
「どこかにいい人いないかなー」
「私はもうしばらく彼氏とかいいかなー」
繋がれた手の感触とか、逃げ出した時の惨めさとか、いろいろ思い出してもう消え去ってしまいたいほどイタイ私……。
「なんかそれ、すごい上からですけどー。私なんて彼氏いたことないのにさっ」
真由ちゃんに言われて「え、いや、ちがくって……」と焦って否定しようとすれば「うそだよー」と笑われた。
