お隣の家に着けば潤くんは「誰もいないから大丈夫だよ」と、私の心配に先回りした答えをくれた。

泣きすぎてぐったりした私の手を引いてお風呂場に連れて行くと、靴下を脱がせてくれて、シャワーで足を洗ってくれた。



「靴下、乾燥機入れたから。乾くまでこっちで休んでよ」



潤くんがリビングのソファに座るので、私もその隣に小さくなって座った。

テレビを眺めている潤くんの隣で、私も黙っていた。

その空間がとても居心地がよくて、まぶたがゆっくりと落ちていく。

暗闇かと思っていたまぶたの裏は、予想外に深く優しい藍色で、私は抵抗できずそのまま眠りに落ちた。


そうして、目が覚めると、綺麗になった靴下と、見つからなかったはずの靴が、そこにあった。