「流星は流れ星だから願いごとをしてもいいんじゃないか」
「そうだよね」
「うん」
「じゃあわたし、こんど星が流れたら願いごとをしてみる」
「それじゃあ僕も」
「口に出しちゃ駄目なんだよ。知ってる?」
「それぐらい知ってるよ!」

すぐにたくさんの星が流れる。僕は急いで心の中で願いごとを唱える。
口に出すなと言われなくても、恥ずかしくて彼女の前でなんかとても言えない。でも彼女がどんな願いごとをしたのか聞きたかった。だから口ごもりながら聞いてみたら、教えない、と笑われた。