夢香はパニックになりながらも、少し冷静になろうと陸に質問した。
「あなた、いつから幽霊なの?」
陸は一瞬微笑んで「10年前から」と答えた。
「じゃぁ本当は30歳ってことなの?」「そうだね、でも幽霊は死んだら年を取らない、ずっと20歳のままいられるんだ、いいだろ?この若い僕とずっと一緒にいられるんだよ」
陸はにやけている。
「私じゃなくてもいいじゃない!」
「君じゃなきゃダメなんだ、10年も待ったんだからね。」
「そんなこと私には関係ないから!」
「まぁ、今はまだしょうがない、そのうち慣れるさ」
夢香は落とした携帯をそっと拾った。
「電話しないの?」陸に聞かれたが夢香は無視した。