夢香はカバンと携帯を持って部屋を出た。少し走って小さな公園のベンチに座った。
「一体なんなのもう!」
一息ついて友達の秋美に電話をかける。
「誰に電話してるの?」
背後から陸の声がして、思わず携帯を落としてしまった。
「なんでここにいるの?あの部屋だけじゃないの?」
夢香はあの部屋だけに陸がいると思っていた。
「なんでって言われても、君の彼氏なんだから君のそばにずっといるよ」
「やめて!彼氏じゃないから!他に行って!」
「もう遅いよ、君は一生僕と一緒なんだ。わかった?」
陸に言われて頭がパニックになる。