夢香が警察に電話をかけようとしたとき、「電話しても無駄だよ、警察は僕のこと見えないからね」
「ちょっと何言ってるの?」
夢香はまだこの男の言っている意味がわからないでいた。
「僕は人間じゃないんだ」
夢香はそれを聞いてぞっとした。
「えっ?それってもしかして」
「やっとわかってくれたみたいだね」
男はニヤリと笑って夢香に近付いた。
「ちょ、ちょっと来ないでよ!」
夢香はリビングの隅まで逃げた。
「自己紹介するよ、僕の名前は陸。これからは君の彼氏、よろしく。僕の事が見えたのは君が初めて、これは運命感じるなー。」
要するにこの陸という男は幽霊なのだ。「待ってよ、勝手に決めないで」
夢香は必死に抵抗した。