ジュースを返して貰って,何となく涼しくなった身体。

駅まで歩く道中,流雨が「んっ」て手を引いて,私達は自然と手を繋いだ。



「…」

「琴音? どした」



何となく,黙っていると,流雨が顔を覗き込む。

格好いい,けど。



「その,久しぶり,だから」



自然に繋いでくれるのはとても嬉しい。

だけど,その分すごく恥ずかしい。



「そうだっけ」



若干頬が赤い流雨が,そっと溢す。

そう,久しぶりってことは,その分会えてないってこと。

だけど…流雨はそんなこと,気にしてないよね。

会いたいとか寂しいとか,多分,思わないんだろうなぁ。


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