私は流雨との時間がなくなって。

無心に進めた課題ががやたらと捗って。

小説って言う,趣味を見つけた。

最初はひまつぶしの,自分への慰めで。

きっと,流雨がいなかったら始めようとも思わなかったもの。

きっかけなんて単純。

私に暇があって,たまたま愛用していた小説サイトに,読む以外の機能があった。

すごく皮肉だけど,流雨がくれたみたいなもの。

そしてそれは,いつしか私の夢になって。

今,私の未来になっている。

…ここまで,流雨の話なんていっさい聞かなかった。

すうっと息を吸って,ゆっくり落ち着ける。



「流雨,私。今日で流雨の彼女,やめます」



今日はもう,泣かない。