「琴音さん…?」



流雨くんが,困ってるのが分かる。

多分,戸惑ってるっていう方が正しいのかもしれないけど。



「わたっ……私,恋愛だと,重いかもしれないよ。それに…他の子の方がずっと可愛くて…」

「多分,大丈夫,だと思う。重いって多分,気持ちの事だと思うんだけど…それなら多分,嬉しいと思う」



恋愛なんて慣れないことに,不安で。

でも同じだけ肯定して欲しくて。

また流雨くんがすっと息を吸う。



「琴音さんは…この学校で1番可愛い」

「え…?」


流雨くん…本気で言ってるの?

嘘,だとしても。

そんなこと,言ってくれるの?

私よりもきっと,ずっと顔が赤いのに。