奏くん、日に日にあざとくなってる気がする……!


「なんか……その喋り方、ツンデレっぽくて可愛い」

「もうすぐ可愛いって言いすぎ……!!」

「そう言うところも可愛い」


うううっ……もうだめだぁ……。


これ以上反論して甘々にされても、心臓が持つ気がしない……!!



そんな調子で……今日もドロドロに甘やかされて、学園までの時間を過ごしたのだけれど……。


校舎に入るまで歩いていると、いつも通りたくさんの人からの視線を感じられた。


「なぁ……知ってるか?美都様、会長と付き合ったらしいぜ?」

「マジかよ!リア恋勢の俺からすると、率直にショックがやばい」

「ねぇ久宝様花宮さんと付き合ったらしいよ?」

「え、元々付き合ってたんじゃないの?」

「どう言うことなんだろうね」


ザワザワと……色々な声が聞こえてきた。


「やっぱり……花宮家が久宝家と婚約とか、裏で何かあったに違いないよな」

「絶対そうだろ」


はっきり聞こえてきた会話。


悲しいな……。