「あ、ありがとう・・・。」

そこで会話が途切れる。私の心の中の稼働し慣れていないコミュニケーション要員はもう限界だった。どうしたらいいかわからなくて肘に顔を乗せて目を閉じる。佐原くんも読書に戻っただろう。

とは言え眠くもない。気持ちがざわざわして落ち着かないのだ。どうせバスで寝るのだから昨夜夜更かししようと思ったが、酔ってしまったら嫌なので普通に寝たのだった。