カウルはおかわりの列に並ぶ者たちに、嬉しそうに対応するゆづかを眺めていた。
ーーーーやはり、リアとは違う。
リアは自分が働くという概念がなかった。
以前、毎日遊び歩いている彼女に、少しは城の手伝いをしたらどうだと苦言をしたら、
「なんでわたしが働かなくちゃいけないの?そんなのは下賤の者がやることでしょ」
と鼻で笑っただけだった。
自分以外を人間とも思っておらず、見下し、馬鹿にして、誰の言葉も聞こうとしなかった。
ゆづかという人間は、城の仕事も嫌がらずに行い、誰にでも挨拶なども積極的にし、明らかに別人であった。
誰とすれ違おうとも、視線さえよこないリアとは違う。
楽しそうに料理をしていた。
以前はほんの少し着物が汚れただけで激怒していたが、今は身なりなど気にしていない。
よく動き、よく笑う。
そんな彼女を気がつけば目で追ってしまう。
初めこそは責任もあり、監察が目的であった。
ついこの間までの彼女は到底許せるものではない。
この国一美しいと言われていた容姿も、性格のワガママさが、きつい顔つきに見せていた。
だが今はどうだろう。見た目は以前のリアのままなのに、別人に見える。
今のゆづかを見ると、どうにも気持ちがソワソワとした。
隣の席のラジは無表情であったが、チビチビと食べていた。美味いのが気に食わないといった感じで、なんとも納得出来なげに咀嚼する。
ーーーーやはり、リアとは違う。
リアは自分が働くという概念がなかった。
以前、毎日遊び歩いている彼女に、少しは城の手伝いをしたらどうだと苦言をしたら、
「なんでわたしが働かなくちゃいけないの?そんなのは下賤の者がやることでしょ」
と鼻で笑っただけだった。
自分以外を人間とも思っておらず、見下し、馬鹿にして、誰の言葉も聞こうとしなかった。
ゆづかという人間は、城の仕事も嫌がらずに行い、誰にでも挨拶なども積極的にし、明らかに別人であった。
誰とすれ違おうとも、視線さえよこないリアとは違う。
楽しそうに料理をしていた。
以前はほんの少し着物が汚れただけで激怒していたが、今は身なりなど気にしていない。
よく動き、よく笑う。
そんな彼女を気がつけば目で追ってしまう。
初めこそは責任もあり、監察が目的であった。
ついこの間までの彼女は到底許せるものではない。
この国一美しいと言われていた容姿も、性格のワガママさが、きつい顔つきに見せていた。
だが今はどうだろう。見た目は以前のリアのままなのに、別人に見える。
今のゆづかを見ると、どうにも気持ちがソワソワとした。
隣の席のラジは無表情であったが、チビチビと食べていた。美味いのが気に食わないといった感じで、なんとも納得出来なげに咀嚼する。