これは、私の初恋の物語だ。



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一、出会い



「行ってらっしゃい。」

「うん、行ってきます。」


私は海。今日は中学校の入学式だ。
それとともにこの1年間過ごしていく仲間とも
ご対面だ。

……だる、

私はこの中学校の剣道部に入ろうと思って
遠い所から毎朝早く起きて行かなければならない。
だから、小学校の友達とは別れ、知らない顔ばかりいるこの中学校に行くのが本当にだるくて仕方なかった。



【1年1組 26番 ___海】
入学式が終わった。
それに続いてクラス配置の紙も配られた。

…………1組ぃ?
やっぱり誰も知らない人だなぁ。


「…………はいざいまーす、」
クラスいっせいにこっちを見た。
そしてこしょこしょ話が聞こえてくる

(あの子、だれ、?)
(分かんないw)

(あいつ、やばくね?)
(思った、)

そう思われるのもわからなくは無いな、
だって私は
ピアスをして1部髪を金髪にそめて
目付きが悪く、ヤンキー、という物だろうか?

…………やっぱりだるい、


「おはようございます。」
男の人が入ってきた。あれは担任だったか?
分かんないけど、まぁいっか。
「このクラスの担任の_______のぶまさです。
1年間頑張って行きましょう。えっと、今から沢山やる事があるので時間内に終わらせるため今から始めます。えー、ではまず初めに…」
始まったよ。初めのこのだるーいやつ。
教科書やら名前覚えやら自己紹介やら。
ほんっとだるい。さぼりたいな、
でも今日は初日だ。一応でておかないとな、
「___さん?聞いてますか?」
「あ?」
あ、やば。やらかしちゃった、
「……すいません、」
………猫被るのつかれるな、




終わった、やっとだ。
なんか明日自己紹介やるってどゆこと…。


「ただいまー」
「おかえり、どうだったん?」
「上手く行けそうだよ」
嘘。全然上手く行けそうにない。
でも、親の前ではいいって事にしとかないと。
「そうなの。良かったじゃない。」
「あぁ。」
「部活は何入るの?あんな遠い所まで行って。」
「剣道。昔からやってるじゃん?」
「あそこ剣道部あるのね?初めて知ったわ」
「そーなん。明日入部届けだすね」
「そうね。忘れないようにね」
「うん。上行ってくる。」


「………疲れたぁ。」
ほんとあのクラス五月蝿い人多すぎでしょ。
最悪すぎ。寝れないじゃんか。
まぁ、明日学校いってサボればいっか。



「はいざいまーす。」
挨拶する自分偉。そんな事を思いながら自分のクラスに入った。遅刻寸前に教室に入った。みんな私を見る。なんかもうなんも思わなくなったな、2日目にして。


ゴトッ。
席に座る。それと同時に担任が来た。
「おはようございます。今日は自己紹介をします。1時間目からしたいと思うのでみんな、準備しといてくださいね」
………マジか。
なんも考えて無いんだけど。


キーンコーンカーンコーン、
1時間目始まったし。
「姿勢、礼。」
「よろしくお願いします!」
みんな元気良すぎて笑えてくるわ。
「では、自己紹介を初めて行きます。どういう順番にしますか?」
「1番からにしましょ!」
「それなー!」
1番からか。自分26だからもうちょい後。
他の奴らの見て自分も考えるか。


「じゃあ次25~30!」
「はーい!」
自分よ番がきた。結局なんも考えてない。もうなんでもいいか。

25番の人が終わった。自分だ。
「じゃあ次、___海さん」
「___海。誕生日は3月10日。部活は剣道部に入ろうと思ってる。」
「…終わりですか?」
「はい。そうですけど。」
「……じゃあ次。」
よかった~。終わった終わった。


キーンコーンカーンコーン。
1時間目が終わった。今日は2時間だから
あと1時間頑張って早く帰ろう。
そう思っていたら。
「おい。」
「………。」
…終わった。クラスで言う一軍の男子が私の机の前に囲んで立っていた。
「お前。ヤンキーか?なんだその髪とピアス」
…ですよね。はい。よくあるんだよね、
「…別にヤンキーとかでは無い。ただやってるだけ。なんか文句ある?」
「こいつやばw」
「それな?w」
ほんとに早くどっか行け。心の中でそう思いながらやり過ごした。
「もう行こうぜ。」
そうだそうだ早く行け。
「それな、もう行こうぜ」

やり切った。ほんとにああいう人達ってなんなんだろう。ほんと気持ち悪い。

「…はぁぁぁぁ。」
深いため息をついた。ほんと早く終わればいいのに。そんな事を思っていたら。
「…大丈夫か、?」
「ん?」
誰かが声をかけてきた。多分男子だ。
「さっきはごめんな。」
「え?」
さっき?さっきって男子が来た時?
「俺は、迷惑かかるしって言ったんだけど。
中々言うこと聞かなくて。」
「…全然、大丈夫」
「そうか?」
「うん。」
「そっか。おれ、嶺(れい)。よろしくな。
なんかあったら言えよ。」
「…海。よろしく。」

嶺、か。なんかちょっと優しかったな。
そんな事を思いながら2時間目が始まった。


これが私と嶺の出会いだった。






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俺は嶺。今日は中学の入学式。
どんな奴がいるか楽しみだ。

「嶺ーーーー!」
「…!遼(りょう)か。おはよう」
「嶺もこの学校だったんだな!」
「おう、楽しみだな」
「そうだな!」
こいつは遼。小学校からの付き合いだ。
こいつモテるくせに女に興味無くてちょっと
勿体ねーよな。


入学式が終わって今からクラスに行く。

【1年1組 1番 ____嶺】
1組か。なんか1がそろって面白いな。
そんな事を思いながら教室に行った。

「おはようございます。」
「おはよー」
知ってる奴がいて良かった。
ぼっちだと思ってたからな

10分ぐらいたった。もうそろそろ朝会が始まると思ったとき。
「……はいざいまーす。」
……は?金、髪?それにピアス?
どういう事だ?あれは誰だ?今、席が空いてないのは、26番、?____海?誰だ?あいつ。
そんな事を思っていたらみんながこしょこしょ話し出した。
(あの子、誰?)
(分かんないw)
(あいつやばくね?)
(それな?
それはそうだろうな。あんな見た目じゃそうなるなって思っていると、
「おはようございます。」
担任か?分かんないけど挨拶しとくか。
「おはようございます」
「このクラスの担任の_______のぶまさです。
1年間頑張って行きましょう。えっと、今から沢山やる事があるので時間内に終わらせるため今から始めます。えー、ではまず初めに…」
始まったわ。ながい奴。
そしたら
「___さん聞いてます?」
さっきのやつか。と、思っていたら
「あ?」
めっちゃ低い声で小さいのにクラス中に広がるような、そんな声だった。
……ヤンキー、?
あの女子はヤンキーなのか?
そんな事を考えながら1時間目が終わった。
今日は1時間だ。遼でも誘って帰ろう。

「嶺ー。どうだった?クラス。」
「分かんねぇ。でも凄いやついた。」
「あー、あの金髪でピアスの子?」
「知ってんのか?」
「いや、有名だよ。しかもあいつ剣道習ってて強いらしいぜ。ちょっと怖いよなぁ。」
…剣道、か。かっこいいな。
「俺、あいつと関わりたくは無いけど話してみたいな、」
遼が突然そんな事を言った。
「は?なんでだよ?」
「なんかあーゆー女子かっこよくね?」
…同じ事思ってたのか。
「おれも思った。」
「だよな?!」
「おう。てかもう帰ろうぜ」
「あ、そうだな、」
おれは頭の中があいつでいっぱいだった。


「おはよー。」
次の日。俺はちょっと遅めに行った。
あいつと話してみたかったから。
でもあいつは来なかった。今日は来ないのかなって、思ってたら。
「はいざいまーす。」
来た。今日もピアスを付けて金髪での登校か。
それと同時に担任がきた。
「おはようございます。今日は自己紹介をします。1時間目からしたいと思うのでみんな、準備しといてくださいね」
自己紹介、か。あいつのを聞いてみたいな。
そんな事を考えながら朝会が終わった。
休憩中。
「1時間目おわったらあいつに話しかけにいかね?」
1人の陽キャな男子が海を指しながら言った。
「いーなー!」
みんなが賛成した。
でも、俺は。
「…迷惑かかるしやめとこーぜ。」
と言った。ほんとに辞めといた方がいいと思った。怒ったら怖そうだし。
「いいじゃーん。な?嶺!」
「うん、。そ、うだな。」
断れなかった。こうなった以上行くしか、無い


キーンコーンカーンコーン、
1時間目が始まった。
「姿勢、礼。」
「よろしくお願いします!」
みんな、元気いいな、
「では、自己紹介を初めて行きます。どういう順番にしますか?」
「1番からにしましょ!」
「それなー!」
1番から、か。俺1番やんけ。最悪だわ。

「___嶺です。誕生日は6月14日で出身は___小学校、部活は陸上部に入ろうと思ってます。
よろしくお願いします。」
自己紹介が終わった。俺はずっと海を見てたのに外を見てばっかで全然聞いてくれなかった。
何を見てるんだろうか。


…海の番だ。
「じゃあ次25~30!」
「はーい!」


25番の人が終わった。次、だ。
「じゃあ次、___海さん」
「___海。誕生日は3月10日。部活は剣道部に入ろうと思ってる。」
「…終わりですか?」
「はい。そうですけど。」
「……じゃあ次。」
すぐに終わった。
なんか素っ気無かったけど、ちゃんとした声が聞けた。ちょっと可愛い声だったな、。

クラス全員が終わった。
大体は知れた、かな。
キーンコーンカーンコーン。
1時間目、終了
今日は2時間だ。あと1時間で終わり。と思っていたら。
「よし。行こーぜ」
…あ。そうだっ、た。海の所に行くんだった。
行った後にでも1人で謝りに行くか。


「おい。」
「………。」
…ほんとに来てしまった、
「お前。ヤンキーか?なんだその髪とピアス」
クラスでも陽キャな悠斗(ゆうと)が言った。
「…別にヤンキーとかでは無い。ただやってるだけ。なんか文句ある?」
「こいつやばw」
「それな?w」
…早く行きたい。ほんとに、、
「もう行こうぜ。」
うん、はやく行こう、よ、
「それな、もう行こうぜ」

「あいつガチでヤバイよな~」
「ちょっとトイレいかね?」
「行こー、」
みんながトイレに行くって言ってる。その間に謝りに行くか。
「俺ちょっと教室戻るわ」
「おけー、すぐ戻るわー」
「分かった、教室で待っとくわ」

…なんか気まづくなりそうだな、
そう、思いながら海の席の前にたった。

「…はぁぁぁぁ。」
…深いため息だな、
「…大丈夫か、?」
「ん?」
声をかけた。やっぱ気まづいかな、
「さっきはごめんな。」
「え?」
「俺は、迷惑かかるしって言ったんだけど。
中々言うこと聞かなくて。」
「…全然、大丈夫」
「そうか?」
「うん。」
ど、うしよう、名前とかでも言っとく、か。
「そっか。おれ、嶺(れい)。よろしくな。
なんかあったら言えよ。」
「…海。よろしく。」

…海。凄いなんか、以外と優しいと思うな、