「あと、うっかり蔵に私を一緒に連れて入ったことを忘れて閉じ込めたとか。
そうだ。
たまたま使用人の方々が、里に帰ったり、急用があったりして、ほとんどいらっしゃらなかった日があったんですけど。
ばあやとお友だちの家に行っていた私は、嵐になりそうだと言うので、急いで帰宅したのですが。
家には誰もいなくて、鍵がかかっていて――。
母が残った使用人たちを引き連れて、買い物に行ってしまっていたんです。
母は嵐になっても、食事をしたりしていて帰ってこず。
私は母が戻ってくるまで、ばあやと二人、突風吹き荒ぶ中、家から締め出されていました。
……嵐になっているのは知っていたはずなのに。
家に帰ってくるかもしれない娘のことは、なんにも気にならなかったみたいなんですよね~」
まあ、普段から、子どものことは使用人たちに任せ切りなので、仕方がないといえば、仕方がないのだが。
そんな話を聞いていた弥生子は、
「……もう、美佳子さんの方が継母なんじゃないの?」
と言い出す。
そうだ。
たまたま使用人の方々が、里に帰ったり、急用があったりして、ほとんどいらっしゃらなかった日があったんですけど。
ばあやとお友だちの家に行っていた私は、嵐になりそうだと言うので、急いで帰宅したのですが。
家には誰もいなくて、鍵がかかっていて――。
母が残った使用人たちを引き連れて、買い物に行ってしまっていたんです。
母は嵐になっても、食事をしたりしていて帰ってこず。
私は母が戻ってくるまで、ばあやと二人、突風吹き荒ぶ中、家から締め出されていました。
……嵐になっているのは知っていたはずなのに。
家に帰ってくるかもしれない娘のことは、なんにも気にならなかったみたいなんですよね~」
まあ、普段から、子どものことは使用人たちに任せ切りなので、仕方がないといえば、仕方がないのだが。
そんな話を聞いていた弥生子は、
「……もう、美佳子さんの方が継母なんじゃないの?」
と言い出す。