「おーい、詩依起きてるかぁ?」
「・・・はっ!わたくしとしたことが失礼いたしました」
「詩依が業務中に居眠りなんて珍しいな」
「わたくしは居眠りをしていたのですか?」
時計を見るともうすぐ下校時刻になるかという時間。
「起こしてくだされば良かったのに」
「いやぁ、あまりにも珍しいことだったのでそうっとしておこうと思ってな。それに詩依の可愛い寝顔なんてそうそう見ることも出来ないしな」
「!?先輩、からかわないでください、まったく」
「・・・綺麗な・・・寝顔でしたよ」
「梨夜さん!貴女まで!」
「・・・っ、ごめんなさい」
「別に怒ってはいませんから謝る必要はありません!・・・ですがせっかく勉強をしに来たのに教えてあげられなくて申し訳ありませんでした」
「い、いえ・・・先輩が教えてくださっていたので・・・大丈夫です」
「まぁ毎回詩依はほとんど業務をしているわけだし。梨夜君に勉強を教えるのは私の仕事みたいなものだからね。でもいつかは詩依にも教えてもらうといい。詩依の教え方は厳しいが力にはなるからな」
「はい・・・」