三人のティータイム。

いただいていいものか悩んでいると。

「遠慮はいりません、冷めないうちに召し上がってください。そこに用意しましたお菓子も食べてくださいね」

「・・・は、はぁ」

恐る恐る紅茶を口に含む、正直紅茶の味なんてわからない。
二人は楽しそうに談笑している。

あれ?どうしてかな?前が・・・。

「梨夜君どうしたんだい!詩依!お前、紅茶に何か変な物入れたのか?」

「いれるわけないでしょ!紅茶は不純物ゼロがわたくしのモットーですから」

「ならどうして梨夜君が泣いているんだい?不味かったのか?それとも熱かったとか、それとも紅茶が嫌いだったかな?」

「え?私、・・・泣いているの?」

「まったく・・・、自覚なしで泣き出すのは反則ですよ。きちんと泣いてる理由をお聞かせください」

理由?わからない、ただこの雰囲気があたたかかったからでしょうか。

「こんなに・・・こんなふうに優しくされるの・・・久しぶり・・・だから」

二人はそれを聞いて笑い出す。

「これは羽藤君が気に入るのもわかるね。純粋過ぎだよ、希少価値だね」

「先輩、少し笑いすぎです。梨夜さんに失礼ではありませんか」

そう言いつつも詩依さんも笑っているのですが・・・。