「ありがとうございます」

『八重ちゃんのことだから、調子に乗ったんじゃない?』


お義母さん、さすがです。


「そうなんですよねー。それに太一くんが笑っちゃうから」

『あー、ますます調子に乗っちゃうわねー』

「今から双葉にもビデオを見せるって張り切ってます」


耳元でお義母さんの笑い声が聞こえる。


『あ、そうそう。那奈ちゃん、もう晩ご飯の準備って終わった?』

「まだです。って言っても、今日はあるもので簡単に済ませようかと思ってますけど」


私は冷蔵庫の中身を想像しながら答える。


『もし体調に問題がなかったら、今日はうちに食べにくる?』

「え、いいんですか?」

『もちろん!入学式のお祝いもさせてほしいし』

「じゃあ、お言葉に甘えて・・・」


お義母さんは、『いいのいいの』とまた笑った。