「でも、何で連絡くれなかったの?大学こっちに戻って来てたって未知に聞いたよ」

「あー・・・」


当然そうなるよなー。


「スマホ変えたら、髙橋の連絡先消えて・・・」

「えー、そんな理由!?湊とは連絡取ってたんでしょ?」

「まあ・・・」


大学入学後にスマホを変えて髙橋の連絡先が消えたときは、俺自身も消えてしまいたくなった。

でも、変な意地を張ってしまって、湊には聞けなかったんだよな・・・。

髙橋は『もー、それはないよ』って頬を膨らませて怒ってる。

でも、そんな髙橋も愛しくて、また抱きしめた。


「なんか、ずるい」


髙橋が俺の肩に顎を乗せて言った。


「ん?」

「これで全部許せそうになっちゃう」

「許してよ」

「やだ」


久しぶりに会ったけど、髙橋がちゃんと思ったことを言ってくれるのがうれしい。

むしろ、前よりも素直に言ってくれている気がする。