ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー


「あー、腹減ったなー」


山瀬は昼休みになるとやって来て、俺の隣の席の椅子を借りて俺の机で弁当を食べる。

それを合図に、前の席の清水も後ろを向いて俺の机に弁当箱を置いた。


『今まで食べてた奴と食べなくていいの？』と、一緒に食べ始めたときに２人に訊いたことがある。

『部活の奴とは部活のときに会えるし、いいんだよ』と言ってたけど、俺のためだと思ってる。

もちろんそれはありがたい。


「そうそう、明日席替えなんだよね」

「あ、そういえば今朝言ってたね」


担任は、月に１度席替えをする方針らしい。

今日が９月最終日だから、明日席替えをすると朝のホームルームで言っていた。


「えー、いいなー。俺のクラスは俺のクラスは中間が終わったらするって言ってた」


山瀬は唇を尖らせながらも玉子焼きを頬張っている。

山瀬と清水と出会って１か月、性格は大体分かってきた。